設計者の存在価値
投稿日:2010年11月26日金曜日 15時08分52秒
投稿者:アトリエ3C+U建築設計事務所 カテゴリー: General
半年ほど前、キッチンのリフォーム相談を受けたYさん宅へお邪魔してきました↓
実は相談を受けた時、リフォームの予算は100万円とお聞きしていて、
8畳のキッチンを全面リフォームするには予算的にかなり厳しいので、
窓やドアなどなるべく既存のものを使いながら少しでも使い勝手が良いように、
とプランを考えて提案し、図面だけお書きして、身を引きました。
100万円程度のリフォーム工事ですと、
既存のものを張り替えたり、機器を交換したりする限定的なものになります。
暮らしを変えるリフォームでないと、設計者の出番もあまりないので、
工事費の10%の設計料をいただくわけにもいかないし・・
今回はそんな内容でしたので、1枚図面をお書きし、『こうしたら使いやすいですよ』と
アドバイスするだけで充分な工事ができるだろうと判断し、身を引いたのです。
設計料分を、少しでも工事代金に充当てもらった方が良いと思いまして・・
もちろん、相談料はいただきました(2回の現地調査・相談料と図面代の計4万円)。
で、リフォームを終えた後にYさんからお招きをいただいたのでお訪ねしました。
大変満足していらして・・私が書いた図面もとても役にたったと喜んでいただいて・・。
『少しのアドバイスでも役にたててよかった!』と安堵していたところ・・
「実は、工事費が500万円を越えそうなんですよね・・・」と。
「予定になかったユニットバス工事も一緒にしてはもらったんですけど・・」
「工事が終わって一ヶ月なんですが、まだ請求書が来なくて・・」
あらら・・。それは心配ですね。
なるべく有効にお金を使ってもらおうと身を引いたことが裏目に出てしまったかしら・・
キッチンとお風呂のリフォームで500万円はちょっと高い・・・?
当初の予算の100万円が500万円に!というのにも驚きです。
新築、リフォームに限らず、お客さまからいただいた予算は絶対守らなきゃ!!
といつもあくせくしている私。あれ~、ちょっと律儀に仕事しすぎかなぁ~。
世の中的には、リフォームの工事費は見えづらい!といわれ続けていますが、
そんなことはありません。間に設計者が入ることで、工事費は常に透明です。
費用対効果のバランスが取れていることが何より大事です。
何だかわからないままに、工事費が増えちゃって・・・
そんな心配をしないですむように、家づくりには間に設計者を入れてください。
特に、グレーと言われるリフォームこそ、設計者の存在はとても大事です。
設計料10%を払っても、おつりはきます。
そんなことを痛感した出来事でした。
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家づくりのイロハの『オ』 大谷石
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