現場監理って、どんなコトをするのですか?と訪ねられることがあります…。

たとえば、設計図で指定した素材、部材について、工事現場で実際のサンプルの中から吟味し、採用素材を選定していくコトも、現場監理の重要な仕事の一つです。
写真は、外壁に使用する竪羽目板張りの樹種、着色塗材の選定作業。

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同じ言葉でも、声の大きさ、アクセント、トーン、によって聞き手の印象が全く変わってしまうように、同じ羽目板張りでも、樹種、板幅、色、艶などによって空間イメージが全く違ったモノになってしまいます。

 素材選定は、対象の空間だけでなく、他空間との連続性も意識しつつ、全体のデザインコンセプトに沿って、コーディネートすることが重要…。

工事現場では、設計のように「やり直し」がききません。
設計とは違う意味での想像力、判断力が要求されます…。

現場では、嬉しい誤算が発生することもあります。

建築として姿を現してきたとき、想像以上に… というようなケースです。

そういった現場の状態を見つめながら、良い部分を更に活かす判断ができるよう、設計図では、敢えて素材表現に幅をもたせるコトもあります。

設計で素材、質感のイメージは決定しながらも、多少の余地を残す…。
そのうえ現場において再考し、デザインを熟成すること。
それが建モノづくりの醍醐味だと思います。