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見沼田んぼを望む河岸段丘に立つ家/Taさんの家>の上棟も終わり、内部の詰めに入っていきます。
キッチンについては、実施設計過程では詰め切れなかったので、見積上アバウトなトータル金額だけ計上しておいて、仕様とデザインは現場が始まってから詰めることとしていました。

アイランドキッチンの大きさ、シンクの大きさ、コンロはガス、天井から吊るす独立型レンジフード、カウンタートップはステンレス、などの点は決めておいて、引き出しの構成や細かいところは、既製品のショールームへ行って、建てぬしさんが具体的なイメージを持つということになっていました。

建てぬしさんは<ナスラック>のショールームへ行かれ、<バゼロ>シリーズをご覧になって、基本はこのシリーズならば及第点ということでした。
確かに最近の既製品は、性能もデザインも特別なこだわりを持たなければ、相当にいい線行きます。
こちらが実施設計で考えていた、側板がつかずに、キッチンが浮いているような感じの軽みを出すことはもちろん無理ですが、カタログを見る限り、遠目の全体のクオリティーは許容範囲でした。

ということで、<バゼロ>シリーズと、製作キッチンの2本立ての方向で検討を始めることとしました。
アーキファームの恩田さんに教えてもらった<HOBBS>というキッチン屋さんと、業界では大手の<キッチンハウス>と、<ナスラック>のショールームへ赴き、打ち合わせをしました。
とりあえず、今回は建てぬしさんは同行せずに、コストとデザインの相関関係の方向性が出てから、最終的に決定するために、建てぬしさんと再度訪れようと思っています。

<ナスラック>はコストパフォーマンスは高いだけに既製品の限界があります。細かい納まりの美しさではやはり製作物には及ばないと思いますが、コストを考えれば、当然候補となります。
では製作物の方はどのくらいのコストが出てくるのか?楽しみなような、怖いような。

製作物の製品の納り上の美しさは、まあ想像の範囲内ですが、便利さの工夫の点で、なるほどと思わせられた箇所が二つ。

上の画像は、入り隅部分の開き戸につく回転棚ですが、通常はこれが半円形で、収納内部を使いきっていません。この棚はさらに隙間なく使いきろうという仕掛けなのです。因みにドイツ製です。
中の画像はシンクの排水部分のごみ受け部を浅くし、排水管を真下に落とさずに横に振って、シンク下の引き出しをなるべく大きく取る仕掛けです。これも良く考えましたね。
下の画像は<バゼロ>シリーズのスナップ画像。

アトリエラビリンス建築環境設計