「大自然の中で建築をしたい。」

私の切なる思いは、18年間八ヶ岳の自然との対話であったと同時に

F.L.ライトの自然観、価値観の模索でもありました。

タリアセン イースト、ウエストを訪ねその言葉が聞こえてくるような、

そして同じ職業人としての苦労の賜物としての建築にふれ、

自身のなすべきことについて何度となく軌道修正をしながらも

今に至っています。


そうした時、F.L.ライトの没後50年記念事業参加への誘いが来ました。

11月29日上野の芸大においてシンポジュウム、そしてライトが当時毎週

催していたという晩餐会再現、と盛りだくさんの内容でした。

写真はその料理です。タリアセンからレシピをいただき

芸大レストランのシェフが見事に再現して見せました。

このワンプレートの他にサラダとビスケットそれにデザートが付きました。

50年以上も昔に一建築家の事務所が毎週末、しかもウィスコンシンやフェニックスの

山奥で晩餐会をやっていたんですよ!

シェフなんていません。コック、給仕とすべて弟子のフェローたちが

順番でやっていたそうです。

当時フェローとしてタリアセンにいた先輩方から貴重な体験談をいただきました。

帰国したらレストランを開けるくらいに料理上手になったそうです。

その辺からもライトの建築観をうかがい知ることができます。


大変刺激的な一夜の出来事でした。null