長年、休業中だった駅前のかぶり付きに構える店舗と対面した時、放置
されていた為だろう幽霊屋敷のように荒れていた、S造2階建、屋根が
カラー鉄板瓦棒葺で、外壁がラスモルタル刷毛引きからなる寮付の遊技
場(パチンコ店)に、命を吹き込む、全面リニューアル工事である。

現場は山陽電鉄西新町駅改札口の道路を挟んだ向い側で、つり橋の長さ
世界一を誇る明石海峡大橋、日本のへそとして小学校の教科書で習った
日本標準時子午線などがある、兵庫県明石市に位置し、近くには阪神甲
子園球場14個分が入る、明石城跡を中心に、陸上競技場はじめ野球場
などの各種運動施設、県立図書館等々、野趣豊かな都市公園がある。

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26年前も、貸玉の値段は1個4円で、遊技機との間に挟まれたサンド
イッチと呼ばれる玉貸機に100円玉を投入すると、自動的に25個の
玉が台の受け皿に流れてくる。ここ何年か前から、景気の後退によるフ
ァンの減少、店舗の乱立から押し寄せた過当競争などが手伝い、顧客を
取り込む戦略手段として、1個1円の貸玉による遊技機が生まれた結果
4倍長く時間を費やして遊べる、娯楽性の強い店舗の増殖につながった、
この遊び空間の登場は、
競馬ファン同様、「わたしの趣味の一つがパチンコです」と気兼ねなく
答える時代が、期待も込めて、来つつあるような予感がする。