さてさて、設計する上でよく建築主やその親近者の方から言われるのが、家相とか風水。

どちらも運命学と言われる事もありますが、これを理解するのは結構大変。いわゆる生活の知恵的な事も多くて、家相を利用する事は良い事かと思うんですが、盲目的に頼るってのはどうなんだろうと思う私です。
ちなみに、Dr.コパさんの様に建築士の(自称)風水師の方もいるわけですが、失礼ながらコパさんのHPを見る限りでは単なる開運グッズ屋さんとしか思えなかったりします。

で、そんな家相ですが、一言で迷信とか占いだとかって断じる事はできません。前述した様に生活の知恵的な事は現代でも十分に通用する教えですし、知っておくべき事も多いかと思っています。

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この本は、「家相の科学」という東工大教授でもあった清家清氏が書かれた本で、私の手元にあるのはかなり古く今も再販されているかも不明ですが、建築士の方にもこれから建築される方にもぜひ読んで頂きたい本の一つです。

家相はその昔に中国から入ってきたものかと思いますが、現代でも脈々と伝わっているって事は、その言葉の中に科学的根拠があり建築的にも真理であることが多く含まれているからと言えると思います。

例えば、「地に布石をすれば陰を招く・・・・」というものがあります。庭に石をたくさん敷くのは大凶だよって事ですね。この本では、これには2つの意味があると書かれています。ひとつは、自然を人工的にいじりすぎるなという教訓。もう一つは、生活の知恵として、庭に石を多く敷くと今年の夏の様に暑いと、昼間にその石に熱が貯まり、夜に放熱し夜であっても熱い風を室内に入れてしまうという事です。冬は逆に放射冷却しますしね。

ひとつだけ例として出しましたが、家相とひとことで言っても、ちゃんと説明のつくものとつかないものがある事。そして、時代の移り変わりにより解決されている事があること。そんな事が、230pあまりに書かれているわけです。

宜しければ、ぜひお読みくださいまし。