ここ最近でも、名建築と言われるものが惜しまれつつも解体されたりしている。

巨匠・白井晟一の自邸である「虚白庵」も昨年お別れ見学会の後に解体された。
建築において、解体も建築のうちであり、必要な工程であることも確かなわけだが、どうにかして残したいと思うものも少なくはない。ただ、それは当事者で無いものの言う戯れ言であるだろうし、当事者としては迷惑な事なのかもしれない。
町中で、デカイ鋏を付けた重機がコンクリートスラブを切ったり、H形鋼をいとも簡単に切り刻んだりする現場を見ると、車を止めて見入ってしまう事も結構ある。壊れていく建物への悲哀を感じずにはいられないにも関わらず、その姿が廃墟に通じる様なワクワク感を感じてしまう自分もいたりする。

さて、そんな解体をメインにしたマンガ「解体屋ゲン」が連載400回を超えた。

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たまに行く喫茶店にある雑誌に連載されているわけだけど、ほんの一部しか読んでないにも関わらず、私の好きな漫画なのです。ハイ。
で、このマンガの場合、日本では殆ど行われない「爆破解体」の会社社長が主役だ。ただ、舞台は日本なのでTVで見かける海外の爆破解体の様な話は少ない。でもその代わりにか、木造の曳家や壁面や屋上の緑化、そして商店街の町興しなど、話題豊富な内容だ。まぁ、そんな内容であるから、私は好きなわけだけど。

RCの場合、解体後のリサイクル率は高いと聞いている。木造の場合はどうだろうか?立派な梁や柱が単なるウッドチップになってしまうのは、ちょっと勿体ない。出来れば、良い材料はチップなどしないで、古材として再利用されることを望む私です。