2017年 1月の記事一覧

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17年01月20日 17時12分40秒
Posted by: macchan


在来工法の平面図によく見かける1坪階段。
1820×1820を4分割して、踊り場の一つを3分割、
910を4分割、13階段というアレ。

在来で柱間910芯芯だと、120角(4寸角)で石膏ボード厚12.5で
クロス仕上げという一般的は仕様での階段巾の内法は、
910mm-120mm-25mm=765mm
これに手摺が付くわけですから、狭い空間となります。

私も、専門学校ではこの階段は狭く、上がりにくいので
設計するときには、採用しないように気をつけてと教えます。

階段というものは、自分の住んでいる家以外には、
なかなか上がる機会がありません。
友だちの家に行ったとしても、そそくさと上がりますから、
上がりやすさとか、巾とかはあまり記憶に残りませんね。
ですから、自分の家の階段が急かどうかは気がつかないし、
昔からこういうものかという慣れもありますね。

そのため授業では、学生に自分の家の階段の、
踏み面、蹴上げ、蹴込み、段数、階高を調べてきて、
授業で、それを白板に書き出して比較します。

大体、踏面は215~225mm、
蹴上げ205~215mm、蹴込みは2~30mm、
段数は14段が多いです。これを普通と感じているようです。

これは、結構急な階段の部類ですね。
こういう階段は、降りるときの方が危なく、
大体かかとから踏み面に降りて、足先は出ているパターン。

授業で使用する建築計画の教科書では、
登りやすい階段として、
踏面260~280mm、蹴上げ160~170mmとありますが、
これは、ゆったり過ぎて35坪前後の住まいでは
一般的ではありません。

私の設計する大壁や2×4住宅では、
踏面240~250mm、蹴上げ180~193mm、蹴込み20mmで、
段数はこれに準じてとります。
もちろん、大型住宅やRC造などでは変わってきます。

しかし最近の住宅では、上記の1坪階段を設計することが多い。
そこには、狭くならない工夫と秘訣があります。
構造形式が120角の柱に厚36mmのJパネルを落とし込む工法で、
その構造壁が仕上げとなる。
これですと、柱間の壁は、40mm引き込まれて、
かなりの広がりを感じます。

そして、問題なのは階段の中心の柱。
ここが厚くなることで、階段の巾が決まってきますが、
この壁をJパネル厚36mmだけで自立させる工夫をします。
また、踊り場を取らないで、3分割×2の廻り階段にしますが、
この場合には、手摺の位置と形状が重要となります。
回って上がるためには、手摺は縦に棒のようにあれば、
それを掴みながら回って上がることが容易になります。

こうした様々工夫をすることで、
広くて上がりやすくい1坪の廻り階段ができあがります。

・階段室をもっと有効に使い込むその1
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201008/article_3.html

・階段室をもっと有効に使い込むその2
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201008/article_12.html

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17年01月16日 14時35分25秒
Posted by: macchan


Jパネルという名称で知られる国産杉材による
構造用3層クロスパネル。
私もこのJパネルを柱の間に落とし込んだり、
床梁の間や野地に使用した落とし込み工法による
住宅を設計しております。

ちなみに、全国に三工場(静岡県,鳥取県,徳島県)の
生産工場があますが、
私は地域柄、静岡の丸天星工業を利用しております。
http://marutenboshi.com/

以前、丸天星工業さんといろいろな話をする中で、
このJパネルにNCルーターでスリット処理をされた
サンプルがあり、それに興味を持っておりました。


那須高原の保養所のリノベーションにあたり、
これを活用して、室内の雰囲気を一新しようと試みました。
リノベーションというと、既存の内装材を一旦撤去して
そこに、新たな機能や用途を与えるのが普通ですが、
これでと、それなりのコストが掛かってしまいます。

今回は、内装がさほど古くなっているわけではなく、
これを残しながら、内部空間のイメージを
生まれ変わらせるために、このJパネルにスリット加工した
Jパネルスリットt36×910×1820を壁や間仕切りに活用。

既存の壁の上に、屏風のように角度を付けて張り付け、
その上部に、LEDの間接照明を入れております。
また、ソファコーナーには同様の杉構造材による
フレームでコーナーを仕切り、その間仕切り壁にも。

食堂では、Jパネルスリットを
片面の壁に取り付けただけですが、
Jパネルで製作したテーブルとの相乗効果で、
木質感溢れる空間に生まれ変わっています。

和室では、壁側には屏風のように張り付け、
カウンターや床の間には、スリット部のみを取る付けています。
こちらも、杉の香りが漂う空間となっています。

このスリットの効果は、見た目の素材の厚みを感じながら、
軽さを意識する効果と共に、
表面積がアップして、より杉の芳香が立ちこめて、
五感でリノベーションを感じることができます。

※Jパネル落とし込み工法の住まいはこちら。
・国吉田物語建設プロセス
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201312/article_2.html

・池田山物語建設プロセス
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201404/article_2.html

・『木香の家』モデルハウス
広島・呉の大之木ダイモ 商品企画住宅
http://daimo.jp/kinoie/modelhouse/4960/

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17年01月10日 12時10分07秒
Posted by: macchan

10年前の1月9日現地米国、
Macworld 2007 in San Franciscoの基調講演で、
故 Steve Jobs率いるアップルからiPhoneが発表されました。

あらためてその基調講演を見ても、
iPhone以前のモバイルホンの問題点を的確に指摘、
やはり伝説のkeynoteですね。

最初は、あんな高価な電話は売れないと言われたものですが、
現在の街中に溢れるスマートホンと結びついた我々の生活。
まさに、スティーブジョブズの予言通りの社会になりました。。。

今秋には、いよいよフルモデルチェンジのiPhone8の登場予定。
これまでの単なる性能や機能バージョンアップではなく、
次の革新が詰め込まれた有機ELパネル搭載のiPhone8?
・・・ワクワクさせてください。

https://youtu.be/MnrJzXM7a6o

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17年01月07日 11時47分56秒
Posted by: macchan


昨年寄稿するべきでしたが。。。
昨年2016年11月27日(日)の放送をもって、
大改造!!劇的ビフォーアフターシーズンⅡが終了しました。
番組関係者の皆さん、シーズンⅠ・Ⅱを通じての14年間、
本当にお疲れ様でした&ご苦労様でした。

物件数307軒・・・これをリアルにリフォームして、
世の中の建て主へ届けたことを思うと、
あらためて、凄い数字だと感じます。

番組としては、14年間の歴史の中で様々なことが起こり、
いろいろな批判にも晒されておりますが、
私自身の10軒、13回の出演を通して感じたことを備忘録として。

・2005年3月 6日O.A/娘が窓の外で寝る家

通常、建て主と設計者との関係は直接的な契約関係ですが、
番組では特異な環境で設計者としてプロジェクトに参画します。

ここに問題点があると言われる方も多いですが、
それは、参加する設計者の取り組み方次第というのが私の見解。
仕事して受けるからには、
必要な住まい手の情報を得るのは当たり前のこと。
それが直接的な関係ではないにしても、
番組を通じて、その情報を受け取ることは可能ですし必須のこと。
さらにリフォーム費用の適正性と+αの事業構築の可能性、
私の場合は、これはまず番組側と議論します。
この前提があまりにかけ離れていると、それは無理ですから。

・2006年3月12日O.A/お風呂が透ける家

対応可能な価格帯の範囲にあるかどうか、
参加する工務店との情報交換や打ち合わせは、
基本・実施・現場監理の過程で、常に行います。

その辺りは、無理はあっても工務店とのいろいろな関係で、
許容できる範囲だったのは、
引き受けた物件と思わぬ人の繋がりがあったり、
ある意味、特番や離島物件などの特殊な物件が多く、
恵まれていたかもしれません。

だたし、そうは言ってもいつもその点に一番苦労したのも事実。
通常の設計監理という仕事ではなく、
あくまで番組だという視点を理解することには
やはり時間と苦労がかかり、工務店にもご迷惑をかけました。
もちろん、その後のフォローアップも欠かせず、
今も、工務店さんとは機会があれば一般の仕事を協働しています。

・2007年1月14日O.A/お腹がつっかえる家

詳細を語ることは控えますが、
やはり、我々の仕事の本分は基本設計・実施設計・現場監理
を通しての図面と指示、
コストも含めた、工務店との現場やり取り。
私の場合、通常の仕事と同様とまではいきませんが、
それでも、できる限りの図面を描きますし、
番組でも相当の図面量だと言われています。
島物件の多い私は、現場で描くスケッチも重要です・苦笑。

・2009年10月11日O.A/カニ歩きで入る家
 秋の2時間スペシャル/内藤大助選手出演回
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/old/list/d00018trdr.html

通常の設計監理契約の締結とは異なりますが、
そんな仕事を受けるのは、なぜ?
相当の宣伝効果になるから?

もちろん、反響はありますし、相談を受けることもありますが、
それによって仕事が増えるということは、
ほとんどありません・苦笑。
逆に、割に合わないといった方が良いくらいで、
我々の仕事は、ハウスメーカーと違って
そのご家族ライフスタイルに合わせた一品生産ですから
住まい手の求める住まい感だったりを
いろいろ考えながら進めていく手法は、一般的ではないのです。

・2010年4月25日O.A/人前で服を脱ぐ店・リフォーム編
 有名人実家番外編・小島よしおお母さんのお店
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/old/list/d00033gian.html

それでもなお、番組の仕事をお受けするかというと、
私の中に以下のような信念があるからです。

一つ目は、番組に応募する方は、
設計者と住まいを創るという感覚がほとんど無いことが多く、
一般的には、既存メーカー住宅志向が9割以上でしょう。
そんな人に、設計者の関わった住まいで、
住まい方が変わるということを体験してもらいたいこと。

・ビフォーアフター大賞2011・空間アイディア部門賞受賞
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/old/special/d00081mwtr.html
・ビフォーアフター大賞2012・空間アイディア部門第一位受賞
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/old/special/d00107nxvd.html
・2011年3月20日O.A/6畳に孫7人が寝る家
 春の2時間スペシャル
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/old/list/d00062pray.html

二つ目は、今度増え続けるリフォーム・リノベーションへの
対応力や手法を常に、養っておくこと。
但し、私の場合は過剰な家具や可変的なことは、
あまりやらないで、シンプルな構成を心掛けていて、
その点については、いつも番組と議論しています。

・2012年7月15日O.A/6畳に孫7人が寝る家
 アフターアフタースペシャルⅤ

三つ目は、異業種である番組スタッフや工務店・職方さんと共に、
知恵を出し合いながら、住まいづくりを協働作業として行うこと。

特に、三つ目は自分でも思いも寄らぬ方向性が見出せたり、
地場の素材が思わぬ人と人の繋がりがあったり、
なかなか興味深いことが、数多くありました。
不利であるからこそ生まれるアイディアというのは的確なものです。
私はそんな考えで、この番組に参加してきました。

・2012年7月22日O.A/窓を開けてはならない家
 超拡大版・夏の2時間半スペシャル
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/old/list/d00097wmlo.html

番組創成期のシーズンⅠは、毎週おこなっていましたが、
このことによって、リフォームという手法とそのBeforeAfterが
社会的に認知された言葉になりました。
シーズンⅡでは、より適切なリフォーム価格と工期により、
熟成したリフォームが、隔週的な扱いとなり、
芸人さんシリーズや非住宅系も登場しました。

・2014年2月9日O.A/世界のリフォーム匠視察団
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/old/special/d00128frys.html

・2015年3月15日O.A/営業再開を急ぐ店
 有名人実家リフォームスペシャル・小島よしお編
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/old/list/d00151fhla.html

今後は、年数回の特番とのことですが、
建築番組的に見れば、もうその方が適切ではないかと感じます。
私にとっての番組は、思考の巾を持たせてくれた
ありがたい存在であったと思います。

そんな番組で関わった多くの関係者方々に、
あらためて御礼申し上げます。

・2015年8月16日O.A/繁盛しすぎて困る店
 小島よしお・第三弾屋上リフォーム編
http://www.asahi.co.jp/beforeafter/old/famous/d00160lsvh.html

・2016年3月6日O.A/雨も土も降る家
http://asahi.co.jp/beforeafter/d00170dlfa.html

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17年01月01日 11時56分12秒
Posted by: macchan

新年、あけましておめでとうございます
本年も、どうぞよろしくお願いいたします

今年もアトリエから心地よい住環境を
創造していきたいと思います

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