2010年 2月の記事一覧
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トヨタホーム本社の打ち合わせのため、
沖縄・某島から品川泊まりで、
翌早朝、雪で新幹線が遅れながらの名古屋入り。
来年度の新たな試みについて、
トヨタホーム担当者とミーティング後、
15年来の室長とランチをご一緒に。
前回も行きましたベトナム料理の
『アンナンブルー(Annam blue)』
その料理の解説は、前回のこちらから(笑)
http://atelier-m-architects.at.webry.info/200906/article_23.html
そして午後は、長期優良住宅講習会に参加。
住宅版エコポイントに続き、この手の講習会は、
頻繁におこなわれていて、
今回も、会場をより大きな場所に変更して、と盛況です。
最近、様々な改正や制度の追加で、
富みに勉強する機会が多くなっています。
住まいを取り巻く環境が
ドンドン重装備となり、良くなっていくのですが、
そこを、コストとどうのように折り合いを
つけていくが大変難しい。
補助金があるうちは良いのですが、
住宅性能が、こうまでも上がっていくことは、
省エネにとって、良いことですが、
いわゆる温暖なⅣ・Ⅴ地域では、
ヘビーすぎるかもという気がしないでもありません。
それに気になるのが、そのシビアな性能に
ちゃんと答える施工体制が、確保されているかということ。
実際のこうした制度改正に、
施工側も、ついていくのは大変です。
ますます、豊かな住まいを創り出す、
われわれの手腕も、問われてきます。
建物が地震にあった場合に、
その揺れによって、建物は基礎から浮き上がろうとします。
この浮き上がりが、構造躯体の破壊に繋がりますが、
それを食い止めるためには、
金物をコンクリート、つまり基礎と
強個に繋ぎ止める必要があります。
これが、ホールダウン金物と呼ばれる金物です。
直接基礎に打ち込まれた60Φのボルトと
厚み3.2mm、台座6mmのL型の金物が、
木造の柱にラグスクリューボルトで取り付けられます。
このため、この金物の位置は、
取り付けられる柱の位置に正確にセッティングします。
また、構造計算の必要に応じて、
1/2階の壁や柱を梁を通して繋ぎ止める、
上下階や桁梁との間にも設置されます。
静岡物語2は、耐震等級2、
つまり、建築基準法で要求される耐力の1.25倍の
強度を建物に持たせる計算のため、
わずか20坪の建物に、延べ22本の
ホールダウン金物が設置されています。
昨年からおこなわれておりました
信州材カラマツ・アカマツを使った2×4住宅部材開発。
1年かけておこなわれてきました試験報告会が
先週末、静岡県教育会館大ホールにておこなわれました。
信州・長野600km/視察の旅。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/200906/article_1.html
信州・カラマツ2×4工法国産枠材の開発。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/200906/article_3.html
私の信州ロケ・・・・・。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/200908/article_4.html
前日、長野県関係者約30名がバスで静岡入りし、
静岡市内で’懇親会がおこなわれ、
翌日には、静岡県関係者や県内メーカーをはじめ、
愛知、岐阜からも参加があり、
私の専門学校の教え子も10名ほど参加し、
総勢70名余りの事業報告会となりました。
報告会後は、静岡物語2の現場見学会、
さらに、長野県関係者が帰路、
私のアトリエに立ち寄って見学。
2日間の行事が無事終了いたしました。
日々の設計活動をセミナー、展示会、
そしてブログで発信しておりますが、
まだまだ、建築設計事務所は敷居が高いようです。
メールで相談されるケースも増えていますが、
『普通の家はできますか?』という質問。
特殊な住まいを創っている訳ではないですが、
どうも、普通ではないらしい。
ハウスメーカーや工務店の創る住まいとは
大きく違っていますが、
それは、建て主の家族のために
深く切り込んでいること。
今や、自由設計は当たり前のハウスメーカーでも、
ふたを開ければ、予算と規模と敷地条件に合わせて、
膨大なプラン集の中から当てはめられる。
多少のマイナーチェンジはあるにしろ、
やはり、プランに建て主側が歩み寄るという
形になってしまうのではないでしょうか。
もちろん、ご自分の住まい方に、
ピッタリのプランが見つかれば、
それは、大正解ということになります。
住まいは、十人十色で、正解はありません。
しかし、私たちの創る住まいは、
その家族の成り立ちや考え方、
その敷地の持つ魅力を引き出して、
より快適な住まい(空間)にすること。
端的に言えば、引っ越したその日から、
自分の家のように振る舞えること。
どこに何をしまうとか、
どこでどのような使い方をするとか、
住まい手が、すべてを熟知している。
そのような普通の住まいの、
肩肘を張らない、快適な住まいづくりを
心掛けているところです。
現在建設中の静岡物語2。
ちょうど基礎が終わった辺りの昨年末、
12月に入ってから具体的な情報が出てきました、
今年度補正予算に取り入れられた『住宅版エコポイント』制度。
国交省担当者自身も、まだ未定の部分が多くと話す(苦笑)
年末の講習会をハシゴして、
国土交通省のホームページとにらめっこ。
こちらで、最新情報が見られます。
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000017.html
日々、情報が発信され、現状を少し補強すれば、
『住宅版エコポイント』を申請できると分かり、
追加工事の見積を取りながら、
建て主、現場との打ち合わせをおこない、
何とか申請、そして工事にも変更指示で、間に合いました。
これまで、その1/その2で解説してきましたが、
省エネルギー基準等級4の断熱性能を満たすことで、
『登録住宅性能表か機関』、私の場合は、
静岡県建築住宅まちづくりセンターで
エコポイント対象住宅証明書を取得しました。
住宅版エコポイント制度その1
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201001/article_20.html
住宅版エコポイント制度その2
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201001/article_32.html
省エネルギー基準等級4は以下の点がポイント。
1.床、壁、天井及び屋根の断熱性能。
2.開口部の断熱性能。
3.結露防止の対策。
1.は断熱材の熱伝導率λ(W/m・K)のA-1〜F区分までの
区分に応じた断熱材を使用すること。
また、在来工法と2×4工法ではその厚みも変わります。
2.開口部は、二重ガラスや複層ガラスというサッシ自体に加えて、
日射遮蔽の措置を併用しなければなりません。
これは方位(真北±30°とそれ以外)によって異なります。
3.外壁の通気工法と内部の防湿層処理が必須。
内部の防湿層は、耳付きと呼ばれる防湿層付き断熱材
を活用することで兼ねられます。
現在の私の住まいの設計仕様では、
床下の断熱材をアップすることで、達成できました。
標準で考えていた、断熱性能の高さが、
あらためて、証明されたことになります。
『エコポイント対象住宅証明書』の取得に
必要な申請書類及び申請料金表は、
静岡県建築住宅まちづくりセンターのこちらから。
http://www.shizuoka-kjm.or.jp/info/detail.php?d=736
1/28日、今国会にて21年度第二次補正予算が
無事、成立しました。
前回の『住宅版エコポイント制度その1』でお話ししましたように、
補正予算成立後の竣工が、エコポイント発行条件ですから、
昨日の1月28日以降の完成日付となります。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201001/article_20.html
さて、新築・リフォーム共に最大30万ポイント。
これで、新築をしようとする人は少ないと思いますが、
リフォーム工事には、キッカケとはなりそうです。
やはり新築では、現在進行形の住まいの計画で、
取れるものなら、当然取得したいとなりるでしょう。
新築の場合、当然ながら家電のように、
ただエコポイント申請そのものを出せるわけではありません。
まず、その住まいがエコポイント対象の
住宅である証明書を提出する必要があります。
それは、以下の書類。
1.エコポイント対象住宅(判定基準)証明書等
2.工事施工者が発行する工事証明書
3.工事施工者又は販売者が発行する領収書又は契約書写
4.確認済証の写し
5.検査済証の写し又は竣工写真(全景1枚)
6.申請者の確認書類(健康保険証や運転免許証等)
2.〜5.については、通常の住まいには、
当然用意されているべき書類です。
6.は申請者の本人確認のためです。
問題は、1.の書類です。
この判定基準証明書類には、以下のどれかとなります。
1.『設計住宅性能評価書』(省エネ等級4適合)
2.『建設住宅性能評価書』(省エネ等級4適合)
3.長期優良住宅の認定通知書
4.長期優良住宅の技術的審査適合証
5.フラット35S(省エネルギー性)の竣工現場検査に
関する通知書・適合証明書
6.フラット35S(20年金利下げタイプ)(省エネルギー性)
の竣工現場検査に関する通知書・適合証明書
7.『住宅事業主基準』に係わる適合証(省エネラベリング等)
8.エコポイント対象住宅証明書
1.〜4.は、性能表示制度や長期優良住宅の取得住宅、
この書類で兼用できます。
5.は、公的融資のフラット35Sですが、フラット35では不可です。
フラット35Sでは、融資対象の4項目のうち、
(省エネ、耐震、バリアフリー、耐久・可変)のどれかを満たせばよいですが、
エコポイントでは、[省エネルギー性基準]でないと不可です。
6.7.は少々特殊なので説明は割愛します。
1.〜7.までのどれにも属さない新築住宅が、
8.エコポイント対象住宅証明書
を新たに、『登録住宅性能評価機関』に証明依頼することになり、
これが、多いケースではないでしょうか。
全国にある評価機関はこちらを参照下さい。
http://www.hyoukakyoukai.or.jp/kikan/pdf/eco_point.pdf
確認審査をしている認定機関の多くが、担当しています。
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