2011年 8月の記事一覧

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11年08月30日 05時55分49秒
Posted by: macchan
畳下収納21.jpg
L型の畳コーナーに、設置された製作テーブル。
いずれも、シナランバーコアという家具用素材を
素地で使用して製作しています。

この、きなり色と縁無し畳の深草色が、
ナチュラルで、落ち着いた雰囲気をかもし出す。

ここに2脚の椅子を持ち込むことによって、
4人家族が、それぞれ自由にテーブルと向かい合い、
畳コーナーを使い込んでいきます。

常時、非常時の収納場所も、この畳コーナー。
床から40cm上げられたスペースは、
窓側の3区画は、畳を上げて使用する
普段あまり使わないものの収納として、
テーブル側の3区画は、スライド式の大引き出しで、
普段使用するものを収納します。
畳下スライド収納1.jpg

畳下の収納には、それぞれの区画と広間側へ、
通気用の丸穴が設けられて、
内部に湿気がこもることはありません。

ここの部分は、約7畳ほどの広間ですが、
厨房との通路や階段室を含めると12畳となり、
十分に広がりのある空間構成となっています。

断熱等級4の次世代省エネ基準をクリアした、
高断熱性、高気密性の良さがあって、
成り立つ空間の広がりではありますが、
広間に繋がる個室→バルコニーも
引き戸で構成されているため、
風通しが良く、気持ちよい風が流れる2階広間です。
畳下収納1.jpg

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11年08月25日 07時28分56秒
Posted by: macchan
躯体工事が終わりますと、
屋根のルーフィングに、外壁の透湿防水シートで
ひとまず、雨への対応を済ませます。

このタイミングは、事前に分かっているので、
その日に合わせて、屋根・外壁下地と
サッシ取り付けなどが、間をおかずに入れます。

軒先板金1.jpg
破風先の水切りは、目立たない納まりと同時に
住まいの端正な顔創りに欠かせませんが、
ここは、板金屋さんの腕がものをいいます。

内部に目を移しますと、うだるような暑さ。
そこで、額に汗して配線工事をおこなうのは電気屋さん。
私の電気系統図を元に、描き出した電気施工図、
これを基に、回路別けをしながら、
Fケーブル(絶縁被覆ケーブル)と呼ばれる線で、
指示図の箇所に、各ボックスと共の設置します。

私は、ここで一般的なスイッチ(H=1200)、
コンセント(H=250)とは別に、
カウンター上や下のコンセント、各スイッチ、
内外部の壁付照明器具(ブラケット)の位置を
マジックで、各柱、壁でチェックしていきます。

集中する制御盤1.jpg
さらに、セキュリティ制御盤、電気錠制御盤、
セントラル冷暖房制御関係コントローラ、
インターホン、給湯器リモコン、スイッチ、コンセント、
住まいの制御が集中する壁のレイアウトをチェック。

各取付プレートの大きさは、まちまちですから、
どこで高さを合わせて、どう間隔を取るか、
使い勝手に留意しながら、現場で決めていきます。

照明位置1.jpg
こうしておくと、電気屋さんのやり直しも少なく、
すっきりと配線をまとめることができます。
また、この段階を通して、自分の考えを
職人さんとコミュニケーションを取っておくと、
のちのち、ここはこうするだろう?と
職人さんの方で、私の目の届かなかったところも
しっかりフォローしてくれます。
図面だけでなく、現場で汗するのも大事な仕事です。

それにしても、この暑さの中での現場作業は、
体に応えますが、水分補給に気をつけながら、
みんなで、良い住まいを創り出すために、
精を出す、下積みの力をいつもながら実感です。

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11年08月18日 07時23分24秒
Posted by: macchan
セントラルダクト21.jpg
省エネは、なにも太陽光発電や
蓄熱暖房だけではありません。
高気密・高断熱を活かしたセントラル冷暖房も
規模のある住宅の省エネ冷暖房としては効果的。

また、廊下や洗面所といった
一般的に冷暖房がない部分との温度差による
住まいのヒートショックを防止します。
これは、高齢者には優しいですね。

山武(azbil/アズビル)のセントラル冷暖房システムは、
ビル空調制御システムで8割近いシェアを持ち、
これを活かして住宅用に新展開するとき、
その立ち上がり時期に、開発コンサルとして、
色々なお手伝いをした経緯があります。
http://www.azbil.com/jp/product/kikubari/energy/index.html

セントラル展開11.jpg
小屋裏収納よりも広い機械室を設けた富士物語。
この9畳ほどの空間が、セントラル冷暖房の
設備機器とダクト、電子エアクリーナー、
そして250φのダクトで埋まります。
通常は6畳ほどですが、
平屋で広範囲にダクトを廻しますので、
その辺りを考慮しています。

これまでのセントラル冷暖房と比べて、
ダクト径が250φを大きいですが、
その分、空気をゆっくりと循環させるため、
空調による不快な風・ドラフトが
ほとんど起こりません。

ごらんのような、ヤマタノオロチ状態ですので・苦笑、
設計当初からダクト配管経路を考えて、
設計を進めるとこが大事です。
セントラルダクト11.jpg

また、当然のことながら自然通風ができることは前提、
ガラリ付き引き戸を基本として、
住まい内部の風の通り道も確保しています。

お盆前に、ダクトの先行配管をおこない、
電気工事との絡みを確認して、
壁の断熱工事(セルロースファイバー)へ入ります。

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11年08月09日 06時48分23秒
Posted by: macchan
魚帆立1.jpg
名古屋・トヨタホーム本社にて、
定例の情報交換会。
トヨタホームさんとは、スチールハウス開発、
設計研修ともう、12年来のお付き合い。
当初は、トヨタ自動車・住宅事業部でした・・・。

その後、名古屋物語の敷地を拝見して、
要望などのヒヤリングと私の設計の進め方の情報提供。

もう、長ぁ~い、お付き合いなのに、なぜか新鮮。
お互いの家族の変遷も、リンクして・・・苦笑。

一通りの打ち合わせがすんだのが夕方。
お勧めの洋食屋さんに移動してのディナーは、
地域の名店・『文化洋食店本店』
http://r.tabelog.com/aichi/A2301/A230106/23000244/
名古屋駅の名鉄百貨店本館9階にもあるそうです。

お勧めということでチョイスしてのが、
魚のグリル・・・だったか・苦笑。

白身魚のソテー、帆立ベーコン巻きが
香草と共にパリッと焼かれ、中はしっとり。
しっかりしたソースの味付けと
レモンの酸味とタルタルソースの
絶妙な関係が、味に華を添えます。

付け合わせの野菜も、
カボチャ、ニンジン、アスパラ、タマネギ。
これも、メインと良い関係。

久しぶりに美味しい洋食をいただきました。
さて、名古屋物語2011の美味しい序章です。
文化食堂1.jpg

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11年08月08日 08時04分23秒
Posted by: macchan
T邸南外観建て方1.jpg
既存茶室棟の入母屋屋根、
そして、建替棟にも入母屋屋根。
こうなると、景観の継承として入母屋屋根は、外せない。
T南立面図1.jpg

それは、古くからそこに馴染んでいた屋根形状。
ご家族の想いや思い出に寄り添った風景、
そうしたデザインは、この敷地を訪れたときから、
私の心の中に浮かんだ風景でもありました。
T南外観11.jpg

建て方を終えて、新たに対面にした新旧の入母屋屋根。
瓦から、金属屋根へ素材も変わり、
破風、ルーバー、通気口といった、
機能とデザインを加えながら、
現代モダンの入母屋として、これから造作が加えられていきます。

基本当初から検討してきた入母屋のボリューム感は、イメージ通り。
最終的にな姿が現れる秋まで、
詳細図を元にした検討が、大工さんと共に始まります。
新旧入母屋1.jpg

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11年08月06日 09時22分09秒
Posted by: macchan
山形トラス1.jpg
再生丸太梁が横たわる広間・食堂は、
広間の方が寄せ棟の折り上げ天井。
建具により仕切ることのできる食堂と併せると、
その広さは、25畳の大空間。

屋根形状は、以前の住まいと同じ入母屋造り。
平天井と折り上げ天井、
そして入母屋屋根を構造的に成り立たせるために、
ホワイトウッド集成材410(89mm×235mm)を軸材とする
8200mmスパンの山形トラスを設計。
それに架かる隅タル木も8000mmの米松集成材。
隅タル木1.jpg

豪快な構造体は、建て方時にしか見ることができませんが、
完成後には、一切表に出ないで、
ひっそりと屋根裏で、空間を支えてくれます。

在来工法と比べて、2×4工法の構造体が、
日も目を見るのは、建て方時の一瞬ですが、
合理的な力の伝わり方は、圧巻です。
タル木掛け1.jpg

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11年08月04日 06時49分57秒
Posted by: macchan
丸太梁21.jpg
当初、静岡県産材2×4工法で計画していた富士物語2011。
3.11東日本大震災のため、石巻市の製材工場から
1000m2の静岡県産材が流失して、
スケジュールが合わなくなってしまい、
残念ながらご破算となり、
一般SPF材に変更して、おこなうことになりました。

既存丸太梁11.jpg
既存建物に使用されていた8m直材の丸太梁を
何とか、新しい住まいに再生しようと計画しましたが、
思いの外、背割りが大きくなり、
また、タル木掛け部の欠損が多くて、
そのまま、梁としての役割を持たせるのは、
無理と判断しましたが、
何とか、2×4工法の中に組み込めないかと設計。

同じ場所、同じ方角に設計した広間と食堂の
差し渡しに、再生することにしました。

既存丸太梁21.jpg
既存建物の解体の折りに、
この丸太梁を運び出し、3回ほど洗いをかけ、
先日の建て方時に、無事躯体の中に納めました。

新しい住まいの中で、
新たな役割を与えて、その寿命をさらに次世代に伝える、
そんな構成が、あちらこちらにある富士物語2011。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201105/article_18.html
丸太梁11.jpg

いよいよ、施工第二段階に突入です。

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11年08月01日 06時53分56秒
Posted by: macchan
宮崎邸階段11.jpg
ステンドグラスを階段室に設けたい。
あるお宅の奥様の趣味を活かすため、
階段室にステンドグラスの窓を計画。

しかし、窓には、景観・採光・通風の3つの要素。
景観を取り込むためにはガラス窓、
通風は網戸と、やはり重要な要素。

となると、ステンドグラス窓背後に、
採光のガラス窓、通風の網戸の3連窓。
こうなると木製建具の出番と相場は決まります。

さて、そこでできる壁の厚みを、
何とか他に利用できないものか・・・。

壁の厚みを活用した飾り棚は、
下に照明器具を仕込んで、演出。

ステンドグラスに、光る飾り棚。
これは、階段の一部からしか
見られないのは、もったいない。

かくして、廻り階段の芯柱に100角H鋼、
壁際のササラは、厚さ12mmのプレート、
段板は、厚さ9mmのプレート、
そこに、木材を重ね合わせたスリット階段。

家族や来客を、2階広間へと導く階段を、
明るく豊かに演出すると共に、
光を室内奧へと導く階段室となりました。
宮崎邸階段21.jpg

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