2011年 10月の記事一覧
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金属製屋根が多くなってきますと、
屋根裏の換気は、より重要となります。
屋根の上は、60℃近くまでになることもあり、
その熱環境は、そのまま屋根裏空間へ放射されます。
断熱材は、常に部屋内側へ設置しますが、
その天井と屋根裏の空間は、高温となり、
天井の断熱材設置不良や、気密不良がありますと、
夏型の結露である高温結露の原因となります。
この棟換気は、屋根形状や素材により、
製作することも多々ありますが、
やはり、屋根のトップのデザインもさることながら、
風雨対策には、万全を期さなければなりません。
なおかつ、屋根裏通気の出口ですから、
その基本がおろそかになってもダメなもの。
ここは、すごく気を使って施工するところですが、
今回は、何とか既製品を違和感なく一体化させることに注視。
いつもの落ち葉除け樋(すとっ葉゜ー)
http://www.tanita-hw.co.jp/product/md2-sid43.html
と共に採用しましたのが、
ガルバリウム・棟まど(タニタハウジングウェア)
http://www.tanita-hw.co.jp/product/md2-sid53.html
L=910mmをそれぞれの棟内に配置し、
そこを連結する方法は、板金屋さんに相談。
板金屋さんの秀逸な納まりによって、
既製品とは思えないほど、スッキリと合っています。
換気量の不足分は、十分すぎる大きさの換気ガラリを
入母屋妻壁の米松横桟の中に納めて、さりげなく。
設計と施工の見事なコラボレーションです。
前回の屋根換気の入口デザインは、こちらから。
屋根裏換気の入口デザインと省エネ。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201110/article_20.html
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住宅の屋根は、全体が見える所と
部分が見える所があります。
この部分が見える所、
これが実は、屋根以上に目に停まり、
住宅の雰囲気を決めてしまう軒裏・軒先でしょう。
断熱等級ばかりが目立ちますが、
それと同時に、日射侵入率ηも重要。
それは、窓のペアサッシによる断熱化と共に、
庇による遮蔽が欠かせません。
外部の簾や緑のカーテンが有効なように、
古来から、そういう工夫がありましたが、
いままさに、そうしたことが再認識され、
数値化されて、住まいの省エネをサポートしています。
その屋根の深い庇、そこには屋根裏換気の
外気の取り入れ口でもあります。
この通気がなければ、その省エネも成り立ちません。
屋根裏に溜まった熱気が、内部環境に影響し、
また、高温結露の原因にもなります。
通常は、穴の空いたケイカル板を適度に設けて、
それ以外を、既製品の軒裏材で、が一般的。
私の場合は、木を張ることが多いのですが、
ときには、OSB合板も使用します。
合板で大丈夫?という気もするでしょうが、
自邸でも実践していますが、15年経っても問題ありません。
その辺りは、また次の機会に・・・。
軒裏に張る木は、米松板厚10mmが多いですが、
これに、ステンプルーフ(コシイ)という
撥水性の高い防腐防虫の保護材を塗布します。
http://www.koshii.com/sp/
もちろん、防火性能を考えて
その下に、耐火板厚12を併用しています。
こうした軒裏では、既製品の通気口
というわけにはいけませんから、
防虫用のサランネット(網戸材)の上に、
アルミパンチングメタルを米松材で留め付け、
軒裏の質感と一体となった通気口を製作しています。
住まいの質感はそれぞれで、
これは、ちょっと上級仕様とはなりますが、
その住まいの質にあった軒裏造りです。
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先日、飛び込みの営業マンが、
高性能断熱材の商品説明に訪れました。
その誰でも知っている大手メーカーの断熱材、
熱伝導率λ=0.019W/mk・F種に相当するという、
トンでもない高性能。
で、その製品の既製品サイズを聞くと、
厚み毎に3'×6'(910×1820)版の1種類。
これは、どういうことを意味するかといいますと、
大工さんが、すべて現場カットするということ。
つまり、寸法を測りながら、電動ノコでカット。
最近の床根太は、根太レスという剛床が主流。
これは、90×90の大引きを、
910ピッチに並べるという構造方式。
そうなると、間に入れる断熱材は、
910mmー90mm=820mm。
つまり、3'×6'版から、常にカットした残りの90mmが
捨てられるということ。これは、環境にも優しくない。
せめて、910ピッチ剛床用に、内巾820mmの
既製品は、欲しいところです。
やはり、大工さんがカットする場合には、
すべて、床下にピッタリはめるというとは、なかなか難しい。
そのため、現場で、一部のやり直しの
指示をすることもあります。
担当営業マンは、目から鱗が落ちるようなことを言ってましたが、
やはり、『事件は、会議室ではなく、現場で起きている』
最初の写真は、富士物語2011の剛床への
断熱材施工・熱伝導率λ=0.038W/mk・C種
厚80mmのポリスチレンフォーム断熱材の施工風景です。
大切な設備配管廻りもピッタリと納めます。
他の住宅でも同様の納まり、
つまり、断熱材設置前に床下の配管を
事前に施工しておくことで可能となりますが、
そのためには、事前に配管位置をチェックして
図面化し、現場で打ち合わせをしておくことが必須となります。
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断熱等級4による省エネルギー基準を確保するために、
http://www.flat35.com/tetsuduki/flat35s/energy.html
富士物語で選定した断熱材は、
(株)マツナガによるセルローズファイバー断熱材。
古紙を100%再利用した断熱材です。
http://www.ms-matsunaga.jp/insulation/index2_2b.html
熱伝導率λ=0.037W/mk・C種に相当します。
こうした断熱等級4(最高ランク)の採用は、
もはや、当たり前の世の中です。
ただ、その数値だけに目を向けがちですが、
重要なのは、現場施工の場において、
その性能を確保する施工ができるかどうかです。
今回は、壁内は吹き込み施工、天井は積もらせ施工、
小屋裏廻りのタル木部分は、吹き込み施工と
それぞれに部位にあった、施工方法を選択しています。
・吹き込み施工:
http://www.ms-matsunaga.jp/insulation/index2_3a.html
・積もらせ施工:
http://www.ms-matsunaga.jp/insulation/index2_3b.html
また、このセルローズファイバーの吹き込み施工には、
シートバリアを設置しておこない、
60±5kg/㎡という施工密度が確保できるため、
遮音性能も上がるという副次的なメリットがあります。
これは、私の別件の住宅での、
遮音性能確保の現場でも、実証済みです。
施工精度とも相まって、
azbil・山武のセントラル冷暖房・きくばり
を採用する富士物語を支える、縁の下の力持ちです。
http://www.azbil.com/jp/product/kikubari/index.html
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