在来工法の平面図によく見かける1坪階段。
1820×1820を4分割して、踊り場の一つを3分割、
910を4分割、13階段というアレ。

在来で柱間910芯芯だと、120角(4寸角)で石膏ボード厚12.5で
クロス仕上げという一般的は仕様での階段巾の内法は、
910mm-120mm-25mm=765mm
これに手摺が付くわけですから、狭い空間となります。

私も、専門学校ではこの階段は狭く、上がりにくいので
設計するときには、採用しないように気をつけてと教えます。

階段というものは、自分の住んでいる家以外には、
なかなか上がる機会がありません。
友だちの家に行ったとしても、そそくさと上がりますから、
上がりやすさとか、巾とかはあまり記憶に残りませんね。
ですから、自分の家の階段が急かどうかは気がつかないし、
昔からこういうものかという慣れもありますね。

そのため授業では、学生に自分の家の階段の、
踏み面、蹴上げ、蹴込み、段数、階高を調べてきて、
授業で、それを白板に書き出して比較します。

大体、踏面は215~225mm、
蹴上げ205~215mm、蹴込みは2~30mm、
段数は14段が多いです。これを普通と感じているようです。

これは、結構急な階段の部類ですね。
こういう階段は、降りるときの方が危なく、
大体かかとから踏み面に降りて、足先は出ているパターン。

授業で使用する建築計画の教科書では、
登りやすい階段として、
踏面260~280mm、蹴上げ160~170mmとありますが、
これは、ゆったり過ぎて35坪前後の住まいでは
一般的ではありません。

私の設計する大壁や2×4住宅では、
踏面240~250mm、蹴上げ180~193mm、蹴込み20mmで、
段数はこれに準じてとります。
もちろん、大型住宅やRC造などでは変わってきます。

しかし最近の住宅では、上記の1坪階段を設計することが多い。
そこには、狭くならない工夫と秘訣があります。
構造形式が120角の柱に厚36mmのJパネルを落とし込む工法で、
その構造壁が仕上げとなる。
これですと、柱間の壁は、40mm引き込まれて、
かなりの広がりを感じます。

そして、問題なのは階段の中心の柱。
ここが厚くなることで、階段の巾が決まってきますが、
この壁をJパネル厚36mmだけで自立させる工夫をします。
また、踊り場を取らないで、3分割×2の廻り階段にしますが、
この場合には、手摺の位置と形状が重要となります。
回って上がるためには、手摺は縦に棒のようにあれば、
それを掴みながら回って上がることが容易になります。

こうした様々工夫をすることで、
広くて上がりやすくい1坪の廻り階段ができあがります。

・階段室をもっと有効に使い込むその1
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201008/article_3.html

・階段室をもっと有効に使い込むその2
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201008/article_12.html

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 ・・・どうも、ありがとうございました。

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