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屋根を葺き替える工程は大きく4つ、
屋根むくり、簀の子かけ、
茅ふき、肩切りに分けられます。

前回は屋根むくりまでをご説明しましたが
これは、屋根を支える合掌の点検、補強でしたね。

それが終わると次は簀の子かけ。
これは、葺き作業の際に、
茅が合掌の内部に踏み込まれないようにするため、
屋根全体に簀の子をかけるという作業のこと。

これが終わると、いよいよ茅ふきが始まります。
束になった茅を多くの人達が
次々と手渡しをしながら、
下から上へと順番に葺き上げていきます。

この茅ですが、大屋根では1万束以上、
これは4トントラック20台以上に相当するという
莫大な量が必要となるのですが、昔は自給自足。

山の焼畑で栽培して地元でまかなっていましたが、
今ではそれだけの茅を栽培する人手は、
当然ながら望むべくもなく、
近隣の村々から購入してまかなっているとのことです。

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こうして、多くの人々の協力と材料によって
吹き終わった屋根に、最後の重要な作業が肩切り。

これは、合掌屋根の妻部分に鋏を入れて
切り揃える作業なのですが、熟練の技が必要で、
これによって、外観の見栄えを良くすると同時に
風から屋根を守る、つまり風を良く切るという
重要な役割があります。

こうして、茅葺きの屋根が葺き替えられるのですが、
1年以上の準備と多くの人達との作業を支える
この【 結 】という共同作業制度。

ここ白川郷の景観、いや生活文化を支えている
この仕組みも、白川郷以外の村々では
世代交代と共に薄れてきているのも
また、事実のようで、

こうした協力や茅が確保できないために
泣く泣く、鉄板で被われた屋根に
葺き替わっていくという所も多いのです。

今回、たまたま
茅葺き替えの民家を見ることができましたが
この民家では、専門業者の方々が
作業している風景の写真です。

こうした、伝統を今に伝えるのは
非常に大変な苦労です。

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