・所在地:静岡県静岡市
・主要用途:事務所併用住宅(専用住宅+アトリエ)
・敷地面積:361.34m2
・延べ面積:189.55m2
・2階建て
・竣工:1996年3月
・構造:集成材軸組工法+枠組壁工法
・施工:久保田建設

静岡市と清水市の間に横たわる丘陵地帯・日本平の
裾野近くに位置する池田の地に建てられた自邸兼アトリエです。
建物は、家族五人のための住宅棟と将来の両親のための
居住スペースを含むアトリエ棟に分けられており、
この二棟は渡り廊下・ルーフバルコニーによって上下階で結ばれています。

 

両棟共、将来に向けての生活パターンの変化に対応するべく
コアとなる水回りとなる部分を除き、オープンでフレキシブルな
空間構成となっています。大断面集成材を主構造とする軸組は
5m×4.5mグリッドを基本に構成され、柱・梁・壁パネルが
一体的になるように2×6壁に構造用合板で緊結され
面剛性を発揮します。
床面についても、厚38㎜の米松本実材によって水平構面を構成し、
これをそのまま階下の天井仕上材とし、内装材についても
将来的仕上計画の第一歩としてOSB合板素地貼りで統一し、
広間のみOPフキトリ等OSB合板のテクスチャーを活かした
スケルトン的な空間を造り出しています。

 

また、すべての構造材・仕上材は米国の標準流通材の断面寸法
として日本側で木拾いをして、シアトルから清水までコンテナで
直輸入した米松集成材を使用しています。
床剛性は米松206デッキング(本実)材を敷き詰めて確保して、
それをそのまま階下の天井仕上げとしています。
住宅部分にはポートラッチと呼ばれる厚57mm-3プライの
集成デッキング材と構造用合板厚12を設置しています。

外壁はラスモルタル下地をそのまま仕上げとして撥水剤を塗布し、
中庭周りは、米杉板張りとしています。
また前面道路が22mあり、掃き出し窓、腰窓、バスコート、
アトリエアプローチと異なる開口部を米杉ルーバーで被って、
特徴的な外観を創り出しています。
内部床はオークフローリング、壁はOSB合板素地張り、
天井は水平剛性の米松デッキング材を現しとして、
木材や自然素材に包まれた室内環境となっています。

 

築22年を経過していますが、
15年目にはキッチン、食堂、子供室をリフォームしています。
キッチンは対面式からオープン式に、食堂は家事コーナー増設と
収納を古箪笥に入れ替え、子供室はそれ以前におこなった家具
で仕切った部分の階段上部を利用したクロゼット増設と
アトリエ吹抜上部の既存梁の一部に個室を増築し、
ルーフバルコニーの一部に屋根を架けて通路としています。
リフォームのポイントはそれぞれ下記のブログをご参照ください。

 

・15年、対面キッチンからオープンキッチンへ
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201110/article_17.html

 

・年3ヶ月振りの再会・水屋箪笥と百味箪笥
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201109/article_5.html

 

・ルナしっくい(ホタテペイント)の白い壁
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201109/article_6.html
・家事コーナーのタフネスによる断熱トップライト
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201110/article_4.html

 

・階段上部の半透明クロゼット
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201110/article_3.html

 

・ガルバリウム鋼板製の小さな樋
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201111/article_16.html

 

・ルーフバルコニーにデッキの小径
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201110/article_10.html

 

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  ・・・どうも、ありがとうございました。

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