南北に長い敷地形状を最初に見たとき、
まず目に飛び込んだのは、北側道路沿いの黒瀬川の風景。
川沿いののどかな風景は、広島生まれの私にとっても、
市内の6本川の三角州は原風景。
あいにくの雨の日でしたが、霧に煙った情景もまた良い雰囲気。

この風景を、住まいの中に取り込みたいなぁと思いました。
通常だと、敷地北側は駐車場・玄関・水回りとなり、
この風景を内部・とくに広間から眺めることは不可能
・・・となりがちです。

当初から30坪以内という価格から来る条件がありましたので、
建坪としては15坪。厳しい条件ではありますが、
逆にそれを逆手にとって、小さくても広がりのある住まいを
創り出すために、南北を貫ける空間の繋がりを
設計の柱に据えて、プランニングをおこないました。

いろいろ検討した結果が、南のデッキ→広間→趣味コーナー
→玄関ホール→北側の風景へと視線が流れ、
南のデッキにいても、広間からも、
趣味コーナーのソファに寝そべっても、
北側の風景が眺められます。

空間が繋がっているということは、風が流れるということ。
住まいの中を、爽やかな風のみちがあり、
自然の空調システムとして、機能することを期待しています。

その北側の窓も、ピクチャーウィンドゥとなる
大きなはめ殺し窓と地窓の組み合わせにより、
風景と通風の双方の効果を高める仕様となっています。

大之木ダイモ『木香の家』
http://daimo.jp/kinoie/event/4879/

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 ・・・どうも、ありがとうございました。

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