古い外車は油断大敵(その二)
投稿日:2009年05月08日金曜日 13時50分14秒
投稿者:遠藤知世吉・建築設計工房 カテゴリー: General
・・・前回(ドイツ車の爆発)からの続き。
思えば妙なことがあった・・・数ヶ月前、駐車していたドイツ車に知人が「エンジンがついてるんじゃないか」と言う。鍵は抜いておりエンジンが稼働してるはずはない。「ドイツ車の特徴です」などと言ったのだが・・。
さっきの修理工場での言葉も気になる。「ラジエーター交換だけで\30万はかかる。回りも破損しているので・・・」「・・・」
不吉な言葉を振り払い、先を急ぐ。それにしても今日は小春日和、先程の爆発が嘘のような穏やかな天気。ドライブ日和だ。
しかしこの古いイギリス車は普段家神が乗っている。なので禁煙車。携帯用灰皿を使い喫煙したものなら大変な騒ぎとなる。それがなかったら・・などと考えている内に御役所についた。
書類を受け取り、車外で一服。「こう上天気で空気が良いとタバコの味が落ちる。やっぱり映画のように周辺の空気がよどんでいる方がタバコが美味い。ハード‐ボイルドな小生には空気が爽やかすぎるのかも知れない」などと思う。
そして約束の会社へ向かう。予定では1社めの約束を最後にし2社目からの訪問。最初の見積依頼と図面説明は無事終了。時計を見ると予定より15分早い。「よし、順調だ。このままでは少し時間を早くしてもらった方が良いかもしれない」と思いながら、イギリス車に乗り込み次なる訪問工務店へと向かう。
1kmくらい進んだろうか。軽い登り坂のカーブにさしかかると、不意に「ガタン」という音がした。その後「ギーーーー」という音が足元から響く。これって、もしかして・・。左側に寄せ、車の下を覗く。思ったと通り。マフラーが途中で折れ、道路に接触している。
ひとまず車のあまり通らない平坦な場所に車を移すことにする。「ギーーーー」「ガーーーー」マフラーの道路との接触音が絶え間なくする。途中でスーパーのおばちゃん4人が外で休憩を取っており、何事かとイギリス車を見つめる。平坦な場所に進み、改めて車下をタイヤの間から覗き込む。そしてどうしたものかとタバコを取り出し一服。
一日の内2度も走行不能になるなど滅多にないだろうな~・・これも古い車ならでは。もしかして貴重な体験かもしれない・・などと思う。
このイギリス車、普段家神が乗ってることもあり修理機材を積んでない。お手上げである。そこで、ちょっと離れた場所のガソリンスタンドへ徒歩で助けを求めた。すると・・「ここでは対処できない」と言う。そこで「近くに修理工場は?」と聞くと、「溶接しないといけないので・・それができるのは、ここから10kmほど南にある」などと言う。冗談ではない。あの接触音の中、徒歩と同じ程度しかスピードはだせない。国道を1km走ったら渋滞を引き起こす。10kmなんて走れるはずもないのだ。・・拉致があかない。
ガソリンスタンドでは古い外車修理は避けられる傾向にあるようだ。
帰り道で自転車屋さんがあったので再び相談。すると・・「ここではできないけど、この辺には車販売店がいっぱいあるから、そこへ持って行けば」と言われる。なるほど、国道沿いには車販売店の看板が見える。
次の訪問工務店に電話で事情を話し、車に戻る。
イギリス車は国道と平行に走る道路に止めている。その道を通り車販売店に行くことになる。スピードは人と同じ。「ギーーーー」「ガーーーー」と鳴らしながら。通り道、再びスーパー裏でおばちゃん達の視線を感じながら。
やっとのことA車販売店に着く。ふう~っと力が抜ける。
なんと、休みではないか。
そういえば今日は火曜日。しかも昨日祭日月曜日の次の日であった。さらに悪い予感がした。
再びのろのろと、そして「ギーーーー」「ガーーーー」と鳴りながら、三度スーパー裏でおばちゃん達の視線をあびB車販売店へと向かう。するとそこも休み。おまけに途中ガソリンスタンドらしき所が見えたので行ってみると、ガス置き場だった。
「こんなことではダメだ」と奮起、車を止めた。そして徒歩で国道へ行き、営業中の車販売店を探し廻る。すると国道反対斜線側にあった。
車に戻りその販売店へ国道と平行に走る道をのろのろと、ガーーガーーと向かった。
そしてM車販売店で応急処置をして貰う事になる。
時間は遠に過ぎている。2番目訪問予定工務店様に再び電話。M車販売店にわざわざ来てもらうことになった。ありがたい。M車販売店展示場で場所を借り、見積依頼と図面説明を行う。珈琲まで入れてもらい。
そうこうしている内に古いイギリス車の応急処置が完了。皆さまにお礼を言い、次なる工務店へと向かった。
その後の2社は無事終了。しかし応急処置のため古いイギリス車のエンジン音は大きく、街で時々見かける若人のよう。この歳となり人格を疑われるといけないので、そのつど、今日の経緯を話さなければならず、図面説明より長くなってしまった。
事務所に戻った時は心身ともにボロボロ。
しかし数々の難題をクリアし作戦遂行したことに、妙な達成感も感じた。
その後、2台の修理代をみて驚くことになるのだが・・・。外車の修理代は高い。
昨日その中の1台、ドイツ車の車検完了との電話があった。分かっちゃいるのだが・・古い外車生活は続く。
思えば妙なことがあった・・・数ヶ月前、駐車していたドイツ車に知人が「エンジンがついてるんじゃないか」と言う。鍵は抜いておりエンジンが稼働してるはずはない。「ドイツ車の特徴です」などと言ったのだが・・。
さっきの修理工場での言葉も気になる。「ラジエーター交換だけで\30万はかかる。回りも破損しているので・・・」「・・・」
不吉な言葉を振り払い、先を急ぐ。それにしても今日は小春日和、先程の爆発が嘘のような穏やかな天気。ドライブ日和だ。
しかしこの古いイギリス車は普段家神が乗っている。なので禁煙車。携帯用灰皿を使い喫煙したものなら大変な騒ぎとなる。それがなかったら・・などと考えている内に御役所についた。
書類を受け取り、車外で一服。「こう上天気で空気が良いとタバコの味が落ちる。やっぱり映画のように周辺の空気がよどんでいる方がタバコが美味い。ハード‐ボイルドな小生には空気が爽やかすぎるのかも知れない」などと思う。
そして約束の会社へ向かう。予定では1社めの約束を最後にし2社目からの訪問。最初の見積依頼と図面説明は無事終了。時計を見ると予定より15分早い。「よし、順調だ。このままでは少し時間を早くしてもらった方が良いかもしれない」と思いながら、イギリス車に乗り込み次なる訪問工務店へと向かう。
1kmくらい進んだろうか。軽い登り坂のカーブにさしかかると、不意に「ガタン」という音がした。その後「ギーーーー」という音が足元から響く。これって、もしかして・・。左側に寄せ、車の下を覗く。思ったと通り。マフラーが途中で折れ、道路に接触している。
ひとまず車のあまり通らない平坦な場所に車を移すことにする。「ギーーーー」「ガーーーー」マフラーの道路との接触音が絶え間なくする。途中でスーパーのおばちゃん4人が外で休憩を取っており、何事かとイギリス車を見つめる。平坦な場所に進み、改めて車下をタイヤの間から覗き込む。そしてどうしたものかとタバコを取り出し一服。
一日の内2度も走行不能になるなど滅多にないだろうな~・・これも古い車ならでは。もしかして貴重な体験かもしれない・・などと思う。
このイギリス車、普段家神が乗ってることもあり修理機材を積んでない。お手上げである。そこで、ちょっと離れた場所のガソリンスタンドへ徒歩で助けを求めた。すると・・「ここでは対処できない」と言う。そこで「近くに修理工場は?」と聞くと、「溶接しないといけないので・・それができるのは、ここから10kmほど南にある」などと言う。冗談ではない。あの接触音の中、徒歩と同じ程度しかスピードはだせない。国道を1km走ったら渋滞を引き起こす。10kmなんて走れるはずもないのだ。・・拉致があかない。
ガソリンスタンドでは古い外車修理は避けられる傾向にあるようだ。
帰り道で自転車屋さんがあったので再び相談。すると・・「ここではできないけど、この辺には車販売店がいっぱいあるから、そこへ持って行けば」と言われる。なるほど、国道沿いには車販売店の看板が見える。
次の訪問工務店に電話で事情を話し、車に戻る。
イギリス車は国道と平行に走る道路に止めている。その道を通り車販売店に行くことになる。スピードは人と同じ。「ギーーーー」「ガーーーー」と鳴らしながら。通り道、再びスーパー裏でおばちゃん達の視線を感じながら。
やっとのことA車販売店に着く。ふう~っと力が抜ける。
なんと、休みではないか。
そういえば今日は火曜日。しかも昨日祭日月曜日の次の日であった。さらに悪い予感がした。
再びのろのろと、そして「ギーーーー」「ガーーーー」と鳴りながら、三度スーパー裏でおばちゃん達の視線をあびB車販売店へと向かう。するとそこも休み。おまけに途中ガソリンスタンドらしき所が見えたので行ってみると、ガス置き場だった。
「こんなことではダメだ」と奮起、車を止めた。そして徒歩で国道へ行き、営業中の車販売店を探し廻る。すると国道反対斜線側にあった。
車に戻りその販売店へ国道と平行に走る道をのろのろと、ガーーガーーと向かった。
そしてM車販売店で応急処置をして貰う事になる。
時間は遠に過ぎている。2番目訪問予定工務店様に再び電話。M車販売店にわざわざ来てもらうことになった。ありがたい。M車販売店展示場で場所を借り、見積依頼と図面説明を行う。珈琲まで入れてもらい。
そうこうしている内に古いイギリス車の応急処置が完了。皆さまにお礼を言い、次なる工務店へと向かった。
その後の2社は無事終了。しかし応急処置のため古いイギリス車のエンジン音は大きく、街で時々見かける若人のよう。この歳となり人格を疑われるといけないので、そのつど、今日の経緯を話さなければならず、図面説明より長くなってしまった。
事務所に戻った時は心身ともにボロボロ。
しかし数々の難題をクリアし作戦遂行したことに、妙な達成感も感じた。
その後、2台の修理代をみて驚くことになるのだが・・・。外車の修理代は高い。
昨日その中の1台、ドイツ車の車検完了との電話があった。分かっちゃいるのだが・・古い外車生活は続く。
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