昨年から福島では不安が渦巻く。
この状況に建築人として何ができるか、どんなメッセージをだせるだろうか。結果、ふくは家(うち)の計画にあたった。

 建築設計界では昔から、建物には地域の気候・風土を織り込む事が重要と言われてきた。しかしこれは意外と難しい。その一因にメディアの発展があるとように思う。いろいろな情報に溢れている中では「南欧風の家に住んでみたい」とも思ってしまうからである。

 汚されてしまった福島。他の地域と同じ建築で良いのだろうか。他の地域と同じでは負けてしまう。今、この福島だからこそ風土・地域性を建築にこめ、魅力的なものを造らなくてはならないし、不安を和らげるメッセージを送らなくてはならないと思う。特に設計者の責任は他地域の比ではなく、重い。

 現在、外壁における放射線透過率提示の材料を知らない。どのメーカーも提示していない。きっと計測もしていない。それは特に問題なのが47都道府県の中の1県、1/47だからではないか。・・という話を建材メーカーのS社H氏にしたら、1日いろいろ動いてくれた。ありがたく思った。このような方がいると力が沸く。

 今日から3日間ビックパレット6階で「放射能対策住宅ふくは家(うち)おひろめ会」を行います。11:00~18:00です。また土日にはその説明会を13:30~行います。ぜひ、よろしくお願いします。
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写真は先月実施の福島会場風景