2007年 11月の記事一覧

«Prev1Next»
07年11月14日 18時51分58秒
Posted by: shimasekkei
日本列島は地震列島と言われるほど地震が多く、家の耐震の関心も高い
ようですが、実際に話を伺っていると、間違って伝えられていて、その
まま覚えてしまう事により返って危険に晒されている事も少なく有りま
せん。その一例が筋交いは多いほど良いと思っている事です。筋交いは
地震の水平の力に有効で左右、前後の揺れに抵抗する力を持ちますが
筋交いが有る場所と量のバランスが問題です。一箇所に集中して有って
も家全体を支えきれる物でも無い事はちょっと考えると判りますが、
自分の家の事になると結構飛んでしまう事が有るようです。一箇所が強
くても他の場所が弱いと家がねじれて倒れてしまうと言う訳です。です
から全体のバランスを考えながらわざと筋交いを入れない事も有ります。

07年11月10日 11時08分22秒
Posted by: shimasekkei
壁と天井との接点の角に付ける材料を廻縁と言いますが、ここの造り方
は色々な方法が有ります。何も付けない方法や溝を付ける方法がハウス
メーカーなどで採用されているのをよく見かけます。以前リフォームの
打合せをしていて、ご主人の拘りやご夫婦の生活観などを伺いながら有
る色がイメージされてきました。その色をどこかに生かせないかと考え
廻縁に使う案を提示したところ、大変気に入って頂いて採用となったの
がこの写真です。バーミリオンの廻縁、壁と天井の色の変化を受け止め
てくれています。実は廻縁を使いために天井をこの色にしたと言うのが
本音ですけれどもね。

07年11月09日 18時32分54秒
Posted by: shimasekkei
部屋は広いほうが気持が良いという事が有りますが、その中にちょっと
した壁を造る事によって、その壁に求心力が生まれ、空間が締まると言
う効果を出す事が出来ます。葉山T邸ではリビングとキッチンとの間に
幅が狭い壁を設けながら全体感を損ねないようにしました。こうする事
によってまとまりを生む事が出来ました。



07年11月08日 13時13分29秒
Posted by: shimasekkei
階段は階段室と言われる事も有るように、1つの空間単位となる事も有
りますが、そうした分離した空間で無い様にした階段が写真の葉山T邸
の階段です。蹴上げと言われる部分の板を無くして踏み板だけで構成し
たものですがこのようにすることによって、移動する時に部屋が見えて
階段が透明化しているように感じ広がりがでるようになります。



07年11月05日 12時07分14秒
Posted by: shimasekkei
東京都が報道発表した資料に自然塗料からホルムアルデヒドが発生した
と言う物が有ります。近年シックハウスによる化学物質の放散量の制限
がされ、合わせて換気も行わなければならないと定められるように成り
ましたが、自然塗料に付いては制限が無いために安全であると考えられ
ていますが、自然塗料であっても注意が必要である事が判ったと言う事
です。我々設計者だけに限らず、そこに生活する建築主もこの事を知っ
た上でこのような自然塗料を使う必要が有るようです。

いわゆる自然塗料に関する商品テスト結果(概要)

日本塗料工業会の自然塗料についての注意事項
07年11月03日 18時19分41秒
Posted by: shimasekkei
遥か昔であれば廊下がきしむ音はうぐいす廊下と言って匠の技として高
く評価されたのですが、現在の住宅で床がきしむ音がしたらさあ大変
クレームの対象になってしまいます。生活者の意識もそれだけ変わって
来ているのでしょう。床が鳴る原因の1つに上げられているのが1階の
場合は床を支える束と言われる構造材ですがその束は木なのですが木は
収縮しますそして収縮することにより隙間が出来てその上に人が立つと
床が沈んで木材が擦れて音がする訳です。ですから隙間が出来ないよう
に以前では下から引っ張ったりしていたのですが今ではその束も金属製
が多く使われるようになりその高さも調節できるうにネジ状になってい
るために床鳴りが起こる事が少なくなりました。

07年11月02日 12時57分49秒
Posted by: shimasekkei
一般的に床の間と言うと壁に掛け軸を掛け床には生け花を生けるスタイル
となりますが、世田谷のF邸ではそのスタイルを取らないで、押入を床よ
り少し上げてスペースを造り、そこを床の間のような空間としました。
正面の壁の色を変えたり床を通常使うような板ではなくて大判のタイルを
貼り変化を付けました。そこに「和」を感じさせる小物を置くと画像のよ
うな感じになります。如何ですか?

07年11月01日 13時43分26秒
Posted by: shimasekkei
設計の相談を受けてから、打ち合わせの期間を聞かれる事が有ります。
この質問をされると結構困ります。どうしてかって?だって相談者次第
で長くもなり短くもなるからです。設計を行う事は建築主との共同作業
ですのでお互いに意思の疎通を図りながら良い建物を造ろうと努力して
行く過程が打ち合わせ期間ですから最初から決めて掛からない方が良い
と言えます。そうでないと自分が判っていない事が素通りしてしまった
り、納得できていない事がそのままになり、そのまま工事が進むと結局
手戻りになったり、最悪の場合は決別してしまう事にもなり、余計に時
間と労力が掛かってしまうからです。ハウスメーカーなどを批判する
サイトを見かける事が有りますが、この様な事が原因ではないかと思う
事が有ります。家を買うのは一生に一度の事とよく言われますが、やは
り家は買う物では無くて造る物だと言う意識が無いと最終的には自分に
帰ってくると言う事だと感じます。えっ、あなたはどの位の設計期間が
有ったかですか?私が経験した設計期間で長かったのは2年間と言う期
間が一番長かったです。楽しかったですよ。

«Prev1Next»