昨夜は、建築士事務所協会が主催する「住宅版エコポイントに関する講習会」に行って来ました。1月に国交省が開いた講習会の時には、詳細が決まっていなかったので概略だけの説明会でしたが、昨夜の説明会は還元ポイントをはじめ、申請手続きやその流れなども聞くことができ、参考になりました。

とはいえ、還元ポイントMAXの30万ポイントを貰うためには、もちろん申請手続きの要する費用や、証明書などを必要とした場合には、発行する側の事務手数料が必要にもなってきます。つまり経費が必要ということ。

だからこれを貰うことが目的で工事をするのではなく、あくまでも「おまけ」程度に考えておくべきなのかもしれません。ただ、バリアフリー的な要素を伴う改修工事の際にはお得です。

例えば、ほぼ寝たきりの状況の介護が必要な家族が居る場合、この方の寝ている部屋の窓を、単板ガラスから複層ガラス(ペアガラス)に交換したり、あるいは既存の窓の内側にもう一つ窓を設置するインナーサッシを設置する工事を行うとしましまょう。目的は温度対策と、結果的には防音対策にも繋がるはず。これと同時に浴室やトイレ、洗面所や廊下に手摺を設けたり、段差の解消措置を講じたりすれば、これもエコポイントが貰えます。

しかもこちらのポイントは、率が良いような気がします。
浴室に手摺を設置した場合、手摺の本数に関わらず(つまり1本でも5本でも同じという意味)、還元されるポイントは5000ポイント。つまり5000円。これは洗面所でも廊下でも同じで、すべて一律5000円なのです。

手摺一本の設置費用は長さや材質にもよりますが、安ければ一本一万円台からある筈。それに取り付け金物や人件費が加わったとしても、その価格と比較すれば5000円は率とすれば大きい。この辺り、損得勘定の計算だけでは無いと思いますが、「いつかやりたい」とお考えの方は、この機会に検討してみることもありかもしれませんね。


天工舎一級建築事務所