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2000年に竣工した福井県丸岡町の住宅です。
バックには白山連峰が連なります。
田園に囲まれた環境ですが、遮るものが無く、南に位置する九頭竜川からは
冬になると厳しい寒風が吹き寄せます。
その寒風から護るために、平屋で中庭形式住宅を提案しました。

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中庭のデッキを囲むように居間、DK,子供室、夫婦寝室、座敷を配しています。
室内の仕上げは和室以外すべて松板の縁甲貼りです。

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外壁もすべて松板貼りです。
黒い外壁の提案には施主様も迷ったようですが、最終的には喜んでいただきました。
近年は黒い外壁の住宅も多く見られるようになりましたが10年前としてはかなり斬新でした。
冬には屋根と田畑が雪に覆われ、冠雪の白山連峰と黒い外壁とのコントラストは秀逸です。

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この住宅は大地に這うように存在します。
建築家の篠原一男の言葉に「民家はキノコである」という私の好きな言葉があります。
その風土に根ざした民家、住宅の形を求めてこれからも建築活動をしていきたいと考えています。

次回はミュージアムを擁する神社社務所をご紹介したいと思います。

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