「職人」という言葉は、〈古さ〉と〈新しさ〉の両面を持ち合わせているように感じます。

子ども達に就きたい職業を聞いた最近の調査でも、「職人」は結構上位にランクされているようです。その要因は別として、「職人」には《何かがある》と、子ども達も感じ取っている証拠だろうと思います。嬉しい限りです。
しかし、現実的に子ども達と「職人」との接点はどれほどあるのかと考えると、大きな疑問も感じざるを得ません。

そして、現実の「職人」を取り巻く環境も、かなり厳しいものがあると感じています。

その昔は、〈住み込み修行〉が当たり前ということで、技術の習得以上に、その修行の「厳しさ」の中で、人間形成が自然と為され、所謂「職人魂」というものを身に付けていったのかもしれません。

技術的な仕事をする人々を単純に「職人」と呼んで良いのか・・・私は前述の《何かがある》と感じさせる方々を「職人」と呼びたいと思いますし、自分自身もそう呼んで頂けるような人でありたいと思っています。