今回は住宅ではなく、
幼稚園の付属施設を木組みの工法でつくった時のお話です。

計画に当って、地域産材使用の補助金制度の適用を前提としました。
幼稚園側にとっても資金上とても大きなメリットがありましたので。

しかし、この補助金制度を使う事でのデメリットも
勘定に入れる必要がありました。

補助金に関しての手続きと着工のタイミングの問題や
工法と使用材料のすり合わせ、
そして工期を年度内に納める必要性などの問題です。

木組みの工法という事で、
単純に人工乾燥の材料を使うのには、
大きな抵抗がありました。
反面、補助の条件としての
使用木材の物質的な条件等があり、
ある程度の乾燥材の使用は当然の事となります。

この施設は2階建で、主要な部屋の間口は3間です。
それに使う大梁14本の調達が一番の問題でした。

集成材を使用すれば、乾燥の問題も強度の問題も
簡単にクリアできますが、
もちろん、その選択は最初から考えていませんでした。

この大梁だけは、そう簡単には見付からない可能性が考えられ、
補助金申請が決定してから動くのでは、
危険性が大き過ぎますので、
設計がある程度纏まった段階で、
施主の了解を得て、
木組みの家をコツコツとつくられている
尊敬する棟梁に無理やり協力をお願いして、
探す事としました。

そんな流れで、それからかなり経ってから、
その材料が漸く見付かりまりた!

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